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2007年09月13日 Category : 砥石

 この日は、3KWトランスを担いで京都のお山に登って、伊予砥の皮むきや、柱状節理の呪いとも言えるサイコロ状砂岩原石を、鋸が掛かる大きさまで割るために、鋸目をある程度入れ小分けにと頑張っておりましたが、こんな物割れません。
仕上げ砥石のように、弱点がある程度見えたり予測できるようなものでないので、力技では無理なようです。
かなり修練が必要なようです。
私は、かなり気が短いので飛んだり跳ねたり思いっきり投げて割ろうとしていたのですが、上がるのはイライラ指数と息ばかり・・・
これではただの脳みその薄い原始人ですね。
ガッツも削れ、うなだれてふと気づくと、興味深げに見つめていらっしゃる男性がひとり、
誰も来ないような山だからこそコッソリ原始人ができると思ってすき放題やっていたというのに・・・・「み~た~な~!いつから見とったんじゃ~勘弁してくれ~」とかなり恥ずかしい思いをしました~。
彼はとかく多くを語らず、鏨や大ハンマを持ってきて頂き、思うように割る事ができました。
ありがとうございました。
やはり仕事は、力技ではなく知恵と道具如何です。

これが、砥取屋さんの土橋さんとの出会いでした。
何も言わず助けていただいた事。それに、醜態も見られてしまうと、人間開き直ってしまうものです。
大いにお話もはずみ,帰りにお伺いさせていただく形になりました。


結局この日は朝五時お家をでて午後六時前に伊予砥石のお仕事を終え、それからお邪魔させていただきめん玉飛び出るような体験をさせていただき帰宅したのが午前様でした。


続きは体力を回復させてから書かせていただきます。長い一日でした。

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コメント

●いい話であります
砥石つながりの同業者どうしなので、富士鳩さんと砥取家さんは面識があるものと思っておりました。
しかしながら、砥石が縁でこうして繋がることができ、
他人事ながら心底嬉しくなってしまいました。
なかおか様の名文で、状況が手に取るように伝わってきます。
続きを楽しみにしております。
●そんな事もあるんですねぇ
いやぁ、おもしろい出会いですね。

私の頭の中には無い組み合わせだったので、どんな話をされたのか興味津々です。

世間は狭いですね。
●御両人様へ
お疲れ様です。
う~ん、私の学生時代の先輩の親御さんが土橋さんの地元でのお友達という事も発覚し、非常に世間は狭いという事を思い知りました。
悪い事は決して出来ませんね。
話といえば、石のお話が軸でしたが、奥様も見えられとにかく色々話し込んでしまいました。
職人さんとしての考え方・天然砥石の採掘と存続に対する使命感と情熱、石を供給させていただく側としての企業理念等々、誠に感服しました。
 うめあにさんも御存知のとおり、私の個人的な最も好みに、ウルトラビンゴな石が目白押しだった事を色々刃を当てさせていただき、身をもって体験した事もまた、チビル思いでビックリでした。正直石の力は、ずば抜けてます。
種類も多すぎますね!アリエマセン。神が鎮座する砥石山だと心底思います。
 因みに、今日は三木の常三郎さんのところへ白鷹先生の御遣いで明治25年頃日本初で敷設され鉄道のUK製双頭レールとかチェンとか切りにお伺いしましたが、アセチレンの火口が分裂しちゃってキレマセン・・ということで、繋がったままの長尺重量物を頂いちゃいました。
なんともおこがましく、罰当たりな私だと思います。この種の鉄は、鉄であって鉄ではなく銅の目方等量以上の価値があるといわれ、カサと目方がはるだけでゴールドバー持ち逃げと実質的にはなんら変わりません・・・
てっちゃん達にとっては、夢と歴史遺産的価値がぎっしり詰まった高貴なる金属です。
とにかく、今週は切ったり割ったりにはトコトン縁がないようです。疲れたので記事はまたしても先延ばしです。申し訳ありません。
なかおか

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