猪尻山研ぎました
今日は猪尻山の色物にくびったけでした。
Pretty
かわけつ
皮けつの鮮やかな発色と地図のような等高線状の模様は、中山の典型であり、それを踏襲。
桜間府(中山の最上段の間府で木津山に向かって西に展開する)の原石と見分け付きません!
タンガロン超硬ではつり、鍛えるとサクサク切れて、柔らかな石であることを予見させてくれます。
「これりゃ、柔らか中庸な石ぞな?」とおもいきや、刃を当ててとってもびっくり。
作っているときに、概ね石の刃当たりについてわかると思っていたのですが、今回のような予想外の出来事もことも起こるという発見がありました!
勉強になります。
この研ぎ動画ご覧になってどう感じるでしょうか?
ちゃんと硬めの、中山の色物のような素行を見せてくれます。
こりゃ、桜の極上ものそのものです。鉄の華しか咲きません。
中山は色物から先になくなってしまったので、最近はしっかりしたものはトンと見ることができません。
あまりにも嬉しい予想外のできに感動シマシタ。
ムチャクチャ研ぎやすく、天然砥石が病み付きになるようななんとも言い表しがたい研ぎ感があります。
もちろん、生地は極細かく、どちらの方向で刃研ぎをしたのか解からなくしまうほど。
黒光りして、地の模様が良く浮き出るかもしれません。
どことなく上品な感じのあがりになるような?
鍛えてよし、研いで見てよし、猪尻山万歳
山城国梅ヶ畑>猪尻山〔inoshiriyama〕

中山の間府を長刀坂を挟んで位置します。今は住宅地に囲まれ、砥山とはとても思えません。
びっくりするくらい小さいお山で、露天堀も盛んでした。
間府は、知る限り二つ。極最近まであいておりましたが、今は見る影もありません。
ひとつは、色物。もうひとつは、街道より低いところまで急勾配の坑道でくだり、浅黄等硬板を採掘。
急勾配を利用して、頭しらみの集団消毒用に活用されていたそうです。
南北へ走る、北中山(水間府)の坑道とは非常に接近しており、色物は八合目で長刀坂と概ね平行に沿って木津山へ向かうように掘り進んだ、中山桜間府と当然酷似しており、やや硬め。
丁髷のころは、ここも中山とひとくくりで呼ばれておりました。
採掘は16代目で終了。50以上年前の事。
中山と同じく鉱量豊かで、鏨一撃で美しく開けることができます。
お山で育てたしいたけが載っている超大判は、かねのところで鏨で開けたもの。
左右対称に見えるかと思います。
原石を見る限りでは、中山と同じく、あまり厚くならずに途中で美しい皮けつが板と平行に入って、そこで一度開けて挽くような感じの石かと思います。
非常に美しく極上極まりない原石です。
Copyright c 200x xxxxx. All Rights Reserved.