やっと本題、お山の中でこさえた伊予砥!
漆芸・刀剣研ぎ・彫り物・包丁刃付け職・等々色々な方からの思いもよらぬ要望があり嬉しく思います。
ありがとうございます。
しかし・・・どの種類の石にも賛否があり、現段階ではこの職業の方のこの工程にはこれだ!といった御案内の仕方が全く出来て居らず御迷惑おかけしております。
ある意味仕上げ砥石より難しいところもありますが、がんばります。
どうぞ、お手柔らかにおねがいします。
白星伊予砥。柔らかめで粘りある砥膜が錆を除ける目的での研ぎにとても好評。
包丁など刃付けにも向きます。1000番以上の生地であると思います。
お寺の軒先修理の時に出た垂木を止めるデカイ和釘の錆取りを試みました。ザックリ下ろしてくれますし、目視に反して条痕(傷)の深さが浅く、後の研ぎでの傷けしがたやすいと言う御意見は多数賜っております。
少しこするだけで、このようになります。個人的には、白・ピンクが一番好き!皮ケツも鮮やかで中山のようです。
今回採掘した間府では、桃色が混じったものが出るところが、伊予中岡氏の最後の間府とは違うところでだと思います。その代わり、赤星・黒星は殆ど出ません。
次回伊予のお山に伺う際に、この程度のよき石を白鷹先生にお渡しせねばなりません。
駒型に作ったものです。一つ一つ皮むきしました。
少し水気を帯びると、鮮やかに発色します。
右の二枚の画像ご覧下さい。一番右が乾燥状態。
虎目・縞・黒蓮華・シダなどです。
黒い模様の黒蓮華とシダは、加水で顕著に現れます。
虎目・縞は切り方を工夫すると楽しい模様が出ます。
生地荒れているものから比較的細かいものがあり、硬さも色々・・
製品として紹介するのに困ります。
とても硬い物の場合、昔は硯にもなったと聞きます。
蓮華・紅葉です。これもまた色々な特性があります。特に加水で発色顕著です。
煙硝(しゅんしゅん)です。硫化鉄を多く含み、これが砥石としての力を向上させます。
プニプニからカチカチまであります。
伊予中岡氏の赤星などはこの系統に近いと思います。
白星。桃色蓮華混等。
柔らかで生地の細かそうなものが多く、刀剣関係の方に一定の評価を賜りました。ばらつきはありますが、一番触れが小さいかと思います。名倉というより錆取り消しゴムにも使えます。
梨月??錆身。
無茶に硬いものが多く、使えないと思っていましたが、思いの他特殊な使い道をする職人さんがいらっしゃいまして結構な人気です。
砥石を削り込むような形で生地を整えたりすると良いそうですが、ここは主観により賛否両論であると思います。
謎。
水に漬けて見ないと分かんない物で、おかしな色を呈するものが有ります。
左下はとてもレア!初めて見ます。
よろしくお願いします。