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2007年11月30日 Category :


今週も白砥で暴れたあとに奈良の南方の最果てまで、大工さん頑張りに行かせて頂きました。

長辺尺一ある大斗をこさえます。

斗(masu)は、吉野のひのきの一等材。

節だらけで、強度があり特に吉野のものは、脂身が強くしなやかで粘りのある材です。

これが地松の逆節並みに曲者で、ツマラン刃物ですと一撃のものに砕け散ります。

節は、とっても魂が入っていて、手早く倒すなら大きめな木槌で叩きまわしていじめていかなければなりません。

先日の新しい炭素鋼で作られた鑿の耐衝撃性を実験する絶好の機会です。

結論からいうなれば、突いて良し。強激にも耐えます。




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斗が二個つながったもの。鋸目の入れ方は、その工務店や地方で変わってきます。

今回は、面から五分入ったところを抜いて逃げを取るやり方。



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新品の一寸中薄。例のごとく、刃先を軽く叩けば、伊予砥コメドのみと常三郎さんの金盤を使い二分で裏だし鏡面仕上げ!金剛砂は絶対不要。キング1000番汁でも十分かと思います。

刃表は、天然砥石で丁寧に研ぎこむと、地金になにやら模様が出ることが多々あります。

地金のことも、秘密とのこと。

中薄は、叩きの丈で作りは中叩きと考えていただければよろしいかと思います。

ですから本来は、フルパワ~ヒット無くして玄翁の大(560g)までで叩くこと。

私のような1.5kクラスのデカイ木槌を使うことは良くない使い方です。




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一番上の写真右の、鋸目に段差があったところは、開けるとこうなってます。

順手・逆手に構えて手前・向かい共に叩いて真っ直ぐ取り易く切れ味も絶好調。

全力で節をたくさん叩きまわしても、捲くれはほぼなく、欠けもしません。




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敷き面には渡りを付けず、逆にのこして逃げをとるやり方。敷き面の中隙はル~タ~(台改造日立工機M12BA)で取ってますので、機械刃物単価が高く自分の財布が痛むので、特に硬いところはでいじめておくのです。

画像左のように桟を貼っておく意味は少し感がえると意味が分かると思います。

朝お仕事前に、このを下ろして超過酷に叩きましたが、以後一度も研いでませんので、もちろん仕事は捗ります。

一日で、斗繰りの手前まで完了。

斗一個につき、8面つらをたたき仕上げですから、80面仕上げたことになります!!もちろん他に鋸目ではつり飛ばし、節は一個一個のみで抉っていきましたので、如何に驚異的な永切れがお分かりかと思います。




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信じがたいですが、一日研がずに使えました・・・

正直な感想は、「なんじゃこりゃ~ぁ」です。

ここまできたら、意図的に刃にダメージを与えた場合どうなるか知りたくなるものです。

思い切り節の中に斜め叩き込みながら、下にこてるとは確実に欠けます。

使い込むと少し甘くなるかもしれませんが、だれ無く、飛ぶ種類のようです。




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火花試験です。

どの鋼種か?それは職人さんの秘密。

1%以上カーボンとは聞いてあります。

普通の白二以上に枝分かれのする炭素鋼火花があるような???


取り敢えず、価格と種類です。参照ください。





来週は斗繰りガンバリマス


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2007年11月25日 Category : 砥石


 天然砥石 白砥は、奥殿の尾根続きで近接しており奥殿のつるがまんま上がってきていると聞きます。

大突とは谷を挟んで西に位置します。

煙硝もぽつぽつあります。100m以上坑道があって、天砥他諸々と中で繋がってしまってます。

繋がってしまうまでは、間府の権利者がたとえ尾根を越え、違う間府が近くなってしまっていても取り放題なので、

昼夜交代で掘り続けた時代もあります。

つながると測量して、境界線が引かれます。

6~8尺の岩盤があっても槌の音は聞こえ、4~5尺で話し声が聞こえたと聞きます。




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親方と道なき道を上がる上がる。。。




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白砥の色物の間府は崩れてます。カーバイトランプ点火!


カルシウムカーバイト
と水を反応させるとアセチレンと消石灰を生成します。

1gで350gのアセチレンが沸きます。

結構一酸化炭素が出ますので、頭が痛くなることがあります。




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白砥の間府。入り口は岩盤。

発破を使っても一日二尺くらいしか進めません。

ちょんまげの人が菜種油の明かりとせっとうと矢で掘り進んでいたもの。

そのせいか、入り口30mくらいはめっちゃ狭いです。




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三叉路。トロッコレールは朽ちてありません。




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結構垂直につるがなります。名は体をあらわすがごとく白い巣板が主力

上がれば色物。下れば浅黄の硬板。




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かねだらけ。親方頑張る。




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矢を打ちます。




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白砥から少し上がったところの尾根間近の間府。

ここは危険



買い物籠二つ満タンにして下る下る!

疲れました~

操業していた40年前は人気のあった天然砥石でしたので作るのが楽しみです。


2007年11月24日 Category :

 五百蔵さんのリストラ鑿
三木の隣町の文化財修復工事にて、床板貼りの際の柱の首切りをするために、大工さん仲間が考えたもの。
首切りだけにリストラということです。
これだと際根太にあたりませんよね!
いつも首切りのめんどくささには頭痛めてました。
二段こてのみですとどうしても部屋を一周回ると左・右勝手が必要になります。
これですと、際根太の上に置いて、旗型のところをポコポコ叩くだけです!!!
刃の幅が身幅で、旗型のところもそうです。これも嬉しい事です。
ということは、、込栓もいけそうです。

抜くときは、つばのみの様に旗型のところを抜けがってにたたいたり、優しくバール噛ましてもいいかも。
とにかく首切り革命であるということは、首切りに泣かされた職人さんならお分かりになるかと思います。
結構な数を作っていただきましたが、残り僅か・・・
大工さんならかゆいところに手が届く孫の手のような道具です。
いかがでしょう?よろしくお願いします。

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伊予砥はつきません。裏は白

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2007年11月24日 Category : 包丁


山湧さんの積層鋼の三徳と菜切り165mm

まちのところの厚さが最低限考えられる母材厚さ。

良くあるちょうど、クッキーを作る時のような感じの包丁用薄板鋼板を型抜きしたものではありません。

山湧さんが、叩きまくって伸ばしてこの形にしていますので、よくよく模様が出て柄の付け根から切っ先にかけて厚みが流れて行ってます。

この材の価格は特に高騰してますので、鉄の3~4倍の価格になると思います。




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2007年11月23日 Category :

tag : 常三郎



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ハイス等、無地のにお好きなもの押せます。

ただし、身に対し大きすぎると歪んでしまいますので、却下の場合があります。

何通りか希望をお知らせいただきますと、ありがたいです。

A4プリントで原寸等倍です。

ちんぽこのような刻印もありますね!

よろしくお願いします。

 


2007年11月22日 Category : 砥石



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大突の超巨大原石

鏨が、一撃で掛りとても美しく二枚に上がりました。

きれいに上がるものは、期待大!!

面付けガンバリマス

 


2007年11月18日 Category : 野鍛冶様




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yamawaku_bar2.jpg image by mifuqwaiyamawaku_bar3.jpg image by mifuqwaiyamawaku_bar5.jpg image by mifuqwai

山湧さんの、黒仕上げ手打ち自由鍛造バール

六・七・八・尺・尺一あります。

S55C 炭素鋼

むかしながらの無垢の材から手で鍛えたもので出来上がったものは、今ほとんどありません。

1,400円からございます


よろしくお願いします。

2007年11月17日 Category : 野鍛冶様


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yamawaku_kugishime_hakkaku2.jpg image by mifuqwaiyamawaku_kugishime_hakkaku1.jpg image by mifuqwai

山湧五寸釘〆

S55C 炭素鋼

お話させていただいた際、鍛造だけでどこまで出来るか??

ためしに作ってみよぉ!といういことで形になりました。

先、五厘(1.5mm)角で八角断面形状です。

角も鍛造のみで仕上げております。

尻の面取り以外研磨なしです。

研磨ほぼなしで、ここまで仕上げてしまいます

特に先の形状ごらんください。

見事に先端まで鍛造肌そのまんま。

一撃必殺の技。

角で、床用釘とかに引っ掛けやすいように、角立てて作っていただきました。

凄腕の職人様です。


よろしくお願いします。


2007年11月15日 Category :


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mitsukawa_precise_diagonal_saws3.jpg image by mifuqwaimitsukawa_precise_diagonal_saws2.jpg image by mifuqwai

鉋の押さえ溝を挽くのに便利な,細工鋸斜め切り。

三代光川順太郎さん独自の特殊目立てによって、斜めがきりやすく屑抜け窓もあり、いい感じです。

いつものシリーズでは、大鉋類しか挽けないので、身幅をたたんでいただいたもの。

これで小鉋もある程度の大きさまで挽けます。


豆鉋はを挽くためのいい鋸があるのですが、コマーシャルにならないのでここでは言及しないということにいたします。


2007年11月12日 Category : 砥石

伊予づくし

日曜に愛媛 伊予に渡り、キウイもぎを一日がんばって、日曜は早朝より砥部に入りました。


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標高460m玉谷地区の最北端、蟻の木付近の露頭


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ひとつ南隣の砥石谷付近の露頭。一個サンプルに転がしてます。


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砥石谷のまん前に住まわれている、おじ様と谷を突き進みます。

石を持って何往復したことか・・・


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谷には色々な種類の石が転がっているので、ウハウハです。

蟻の木と上尾の山の間に挟まれている砥石谷には両系統の石が転がってきております。

持って歩けないので、おじ様が頑張って大ハンマーで割ってくれているところ。


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昔の人が、露天で採掘したときの跡と聞きます。谷の奥からこんなものも出てきます。


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谷に落ちていたもので下の原石のかけらにご注目ください。雷管(火薬を入れ密閉する筒)を入れるための穴を掘った跡が確認できますか?

露天で発破(ダイナマイト)をかけていたと、現地のおじ様がおっしゃっておりました。


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西に大きく外れた道沿いにもなにやらあります。


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大通り挟んで、サレガ峠に向かう道より望んだ玉谷地区,蟻の木と上尾。

左が北の蟻の木。右が上尾。間の谷が砥石谷になります。


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上尾北もこのたび狙いました。露天で豪快にザックリ!

硬さもいいところで期待大!


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上尾北より粉々屑石やまを登っている所。


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頂上より望む砥石谷


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上尾側


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石をも砕く松根の力。

ここの石は、砥石としてはちょっと硬め。


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西に30分以上走り続け、サレガ峠を抜け久万高原町へ、


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標高900m程にある、瀬戸の採掘場。

左半分は、煙硝全開のカチカチでさっぱりダメ。

右は鉄分の散った赤星っぽい模様が主力。

上尾のおじ様のお話によりますと瀬戸の石は陶石としては使い難く、砥石が主でした。


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900mですので寒いです。紅葉も終盤。


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伊予砥を礎石とした建物がかなりの数砥部付近には残っております。


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礫岩ばかりのところもあるのです。


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夕方に砥部町内へ降りて行き、の山本先生の社屋の陶板に描かれた衝上断層と外山の風景。

赴きあり素敵。

四国山脈は高く険しく移動しますと、高低差が激しいのでお耳が痛くなります。

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2007年11月11日 Category : 砥石

伊予砥ファンの聖書です。
この日は、日の出とともに山に入り、午後に陶匠様や山本先生のところまでお伺いさせていただきました。


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212ページ見開きA4。

砥部にお住まいの山本典夫先生の、著。



砥部で碍子を作っていらっしゃいます。

砥部町議・文化経済学会会員

著書に

砥部磁器史上」

砥部焼きと松前のからつ船」

砥部焼歴史資料1」など

連載に

「生活を彩る」(愛媛新聞)

「愛媛の陶芸文化」(えひめ雑誌)

など。



サインまで頂いて感激~

後生大切にいたします。

標高460m!私が主に現在採集している山主様の蟻の木・砥石谷・上尾(uebi)や標高900m以上のところにある瀬戸に関する、私の持つ文献や資料を次の機会に一度お渡ししたいと考えております。


私には、高野豆腐風の脳みそが装備されているせいか、覚えが良くありませんし、物も余りかけません。

今まで職人さんとして体を厭い二本の脚は至って健康ですので、いろいろなところに赴きお話を伺い、触れたりこの目で確かめることは出来ます。

伊予の砥石のことに関して、記憶している方や携わった方は時の経過により、御高齢であることは否めません。

今でないと知ることが出来ない貴重な情報も数多くあると思います。

山本先生は、そのことを肝に銘じ自ら伊予砥物語を刊行するに至りました。

明治七年の統計では、京都の仕上げ砥石に次ぐ第二位の生産額を挙げ、その歴史は京の二倍近く古く、500年代には古墳から長方形の伊予とが出土したと聞きます。

焼き物の原料となる陶石は、伊予砥の屑の捨て場と処分に困り、約250年前に今時の言葉で言うリサイクルという形で生まれてきたものだけれども、著書では1300-1400年の歴史を持つといわれる生みの親とも言える伊予砥は後に衰退し、四半世紀以上前に途絶えてしまったこと。

先生の著書の前書きおよび、直接うかがったお話では、

「砥部は、砥石を作る部落の意で、ものが消え行くのは世の流れかもしれないけれども、砥部町にとっては象徴をなくすという残念な問題であり、人々の記憶から消え去るには余りにも重たい歳月ではないか。」

とのことです。

私の想いも同じです。

この日居合わせていただいた、龍泉窯 伝統工芸士 池田さんも同じ想いだと思います。


これからもかわいい伊予砥を作ってみたいと思います。
もちろん部数は少ないですが、この本提供させていただくことも可能です。
よろしくお願いします。

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2007年11月10日 Category : 砥石

砂岩最北端登場!


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Gunma_sagan2.jpg image by mifuqwaiGunma_sagan3.jpg image by mifuqwai

砂岩系の砥石は、西から天草・伊予・紀伊大村・三河とあり、概ね東ほど生地が細やかです。

しかし、刀匠と刀剣研ぎ師の両方をこなす方より、とっても面白い砂岩の原石を頂きました。

一個一個の原石は羨ましくも比較的小さく、中身に年輪が入っている例の手です。

硬さと、生地は伊予のものとまるで異なります。

硬く、生地もかなり細そうです。

実際使っていらっしゃる刀工の方曰く、三河の中のチョイ荒め?とのこと。

ガッツ漲る時に、あつらえてみます。
2007年11月09日 Category :

tag : 鉋台

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これは、大昔の材。

昭和52年製材もの!

下の台が八寸角の斗です。

鉋台界の重鎮となりうるとして期待大です。

ただし、製材機製材でコアが入っているものもあります。

とにかくよく乾いて、カルカルです。

硬いものと、それほどでもないものありです。

それでもよいという方、ご案内いたします。

よろしくお願いします。

 


2007年11月08日 Category : 未分類

tag : 虹梁
先日にあったような虹梁の眉は、建物ごとに意匠が異なっていることが多く、それにあわせて回転カッターの刃を加工する必要があります。

眉とは、虹梁下側にあるヘッコンだラインのこと。

断面図の原寸より、削り上げるカッターの刃の型をこさえます。


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てきとぉ~!

今回は36mmの直カッター二枚刃。

墨線カツカツまでしのぎなしの直角にまず落とし、しのぎを付けたい角度を守り、グラインダで中鋤していきます。刃先まで下ろしてはいけません。直径120φの砥石では刃先残り1mmくらいを目安に鋤いていきます。


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こんな感じ!

あとは、キングとかで少し押すだけで、ごらんの様に線状に刃先の当たりができ、刃がつきます。


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一、二分仕事。



天然砥石の柔目で揃え、裏押しを軽くすれば、仕上げ不要なほど美しく仕上がります。


裏は青く焼けてしまってますが、250度くらいまで加熱するとこのように変色します。

一般刃物鋼で変色してしまうと死を意味します。


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豪快に青い!

ハイスの場合、確か550度くらいから空冷でも、何ら問題なしと聞きます。

むしろ、水につけて急冷するほうがよくないとききます。



カッターは日立工機PG46BかPG21Bです。使いやすさが違います。

これを作っておくと、後々丁稚の子でも眉突きが出来ますので、親方喜んでくれます。

現場により意匠が違うので、結構自作のカッター溜まっていきます。



加治屋さんのところにあるレース台(200Vグラインダー)を弄り回していたのでこういう系統の仕事は得意です。

2007年11月07日 Category : 野鍛冶様

先月、愛媛県伊予の白鷹先生に、打たせていただいた槍鉋の成形。

レース台(200Vで動くグラインダ)では楽にできそうだと思っていたのですが、100Vしかなかったので試してみると、とってもさくさく削れます。

焼きを入れていないものですので、鋼とてプニプニ。



鋼は、1977年に三条の岩崎さんと苦労なされて共同購入したといわれる、スウェーデンサンドビック鋼。

カーボン1.2%越えているもので、いまや幻の鋼になりつつあります。
熱処理を行った際、焼きの入り方がすこぶる良好で同じ度数の日本のものと手応えは、まったく異なるとのこと。


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やはり、火花は豪快に飛びます。

カーボンが上がるに連れ、線香花火のように綺麗に枝分かれ。

ただし、カーボンの他はどの元素も添加されていない事が前提。


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余りにプニプニなので、刃先がグラインダに押されて曲がるくらいです。

これを、熱処理しますとギンギンカチカチになります。

チビットカーボンがはいっているだけで、鉄が鋼に化けるのですから、不思議です。


焼きを入れて、刃をつけるのがたのしみです!!


サンドビックは、ベルトコンベアーとかも日本に出したりしており、運送屋さんの集配所なんかにいきますと、お目にかかれるときがあるかと思います。

今でも、結構な数の鋼を供給しており、カーボン度数も色々。

不純物少なきよき鋼材として知られております。

日本で言う日立グループみたいなものですね。

2007年11月07日 Category : 大工仕事


週中まで、私情で出ており御迷惑おかけしております。

上等な材を持って来るようにしてある、縁側建物の正面右の虹梁(化粧の梁)ですが、捨て眉(欠き眉)(シタバのへっこんだところ)を飛ばしますと、大節キワキワのキチャナイ玉杢模様が出てきました。
kouryou1.jpg image by mifuqwaiキンタマモク!

何とも運の無い親方です。(合掌)思いっきり目立つところです。どうしようもありません~
職人さんからは金玉杢とか呼ばれて、嫌がられます。
木が大きくなる過程で枝打ちされ、その上にまともな木理のものが被さって来ますので、なかなか欠き取った時にどのような物が出てくるのか予想できません。
しかしながら単に、芯から遠く離れた所ででっかい枝を打った様に確認できますので、枝打ちするのが遅い!!とも言えます。

 相当薄く鉋屑出さない限り、思いっきり逆になるし、二枚でも白くなって嫌な木理です。
勿論、田斎さんに頂いた、玉鋼鉋をお試しする絶好の機会です。
やはり、比較的適当な厚さで一方向のみから削り込んでも艶々です。
楽々で捗ります。理由は分かりません。。

あとは、どんどん丸め込んで行く工程です。
ヨキやチョウナ使って荒取りするガッツもありません。
断面の原寸図を書き、四寸が切りこめるマルノコで、何発か切り込んで多角形にして頑張るやり方。
kouryou2.jpg image by mifuqwaiうぃ。簡単

巾がないので、丸みがイマイチ、、
何故か二段とも丸の眉で、眉尻とります。
たっくさんありますので暫くこれの繰り返し。
kouryou4.jpg image by mifuqwaitired...
疲れた。
 

2007年11月07日 Category :

という表題が一番先に頭によぎったことでした。

正直に半ば、「ナント無謀なことするのかな?」とも思ってました。


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複合材向けに、開発された炭素鋼で誂えられた差す鑿がとうとうできてしまいました。

差す鑿では、無論とてもシビアな切れ味が要求されます。
結論から申し上げますと今日この日まで、「複合材なんぞに差す鑿は絶対無理。」と思っていた私が間違っておりました。トホホ。



複合材に、「満足できるものができるわけがない。」と思っておりましたが、研磨日本一と称される職人さんが手がけたで、軸の太さといい重量バランスといい目を奪われるようなものがあることがあったのは確かです。

道具作りの急所をざっくり総ざらえしてあると感じました。


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Na_sasunomi_54_02.jpg image by mifuqwaiNa_sasunomi_54_01.jpg image by mifuqwai

「金盤で裏を押せば、どの程度の時間で裏が出るのだ?」という好奇心で手にしてみたのも事実。

これほど美しく正確に押しているものもそう容易くはありません。

裏は横鋤の裏に対し縦押しでくっきり見えてきれいです。

このことで、刃先から・脚・肩・カッコウにかけて一平面状にあることを約束してくれており、すばらしいことです。



自分用には、端の欠けた画像「ものを使うことにして、
裏押しは伊予砥のコメドさんを擦り付けた物のみで2分で鏡面!!!参りました。

54mm寸八差すのみで2分は未体験です。超高速裏押し。


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二、三十分は十分にかかった記憶が誰でもあるかと思います。

考えられない研磨の腕前の持ち主であると思います。

関東や、三条はきれいに押されているものが多いですが、これにあたうものはなかなかなか見当たらないかと思います。



使ってみて、製鋼技術と熱処理技術の向上をひしひしと感じさせられました。

お仕事で虹梁の刻みを叩く所意外、袖切全部をはじめこれ一本で一日中研ぎなしで頑張れました。

際鉋は一切使わず、これ一本で角部の鉋仕上げ肌もこなすことが出来ます。

時代の移り変わりとともに、鋼材と熱処理の進歩もまた日進月歩。

マトリクスハイスYXR7と同様に、複合材へのいままでの見方もこれらの結果をもって、変わっていくことでしょう。

地金は、特に純度を上げていただいた鉄になにやら秘密の混ぜ物を入れてあり、そのせいか天然砥石で研ぎこむと面白い模様が出てきて妙に柔らかです。何をいったいどうしたらこうなるのやら分かりませんが、とうとう教えていただけませんでした。

とにかく、結果を出すことが出来る道具です。

途中の製造プロセスに拘らねば、これほど唸らされるものはありません。。

いきなり予想外の差す鑿に度肝抜かれました。

昔ながらの私の差す鑿では到底歯も立ちませんし、正直「ヤラレタ」という思いで一杯です。

確かに悔しいけれども嬉しい事でもあります。

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2007年11月06日 Category : 大工仕事

槍鉋の柄付けの仕事のやり方その二です。

厚さが一撃で取れるものの場合に使います。

挽割ってあり切って中子を彫って貼るという簡単な方法。

ありを切ると根元で剥離起こしません。

先端だけ、とうまきとかにして補強すれば万事OKです。

補強なしでも幅で利くようにしてあげると十分可能です。




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刃物クラブ池内さんにいただいたホウの木。


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これ大切。どちらから突けば、逆になりにくいのかご本人にお尋ねしております。

こりゃ、どちらでもいけそうですが、のみで突いたりする加工する場所によって裏切られることも多少あります。

しかし、こうやって好きな方向を聞いておくと、後々の仕事が捗ります。


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自動・手押しはリモコンつきがとっても使いやすいです!ハンドル回すのが以外にダルイ。

電動工具格安販売のお店ご紹介いたしますよ!


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5の2で割ることにします。


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私の『闘魂印』忠行八寸。造作はこれ一本でOK


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これが、前述の蟻を切るというところ。これで浮き上がることはありません。勾配は適当に入りの四掛け。


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これ、光川さんの鋸で一撃必殺の肌。一本お使いになれば、コストパフォーマンスのものすごさに満悦いただけるかと思います。縦が特にスーパァ~です。


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素敵なお肌は、素敵な鋸鍛治さまの仕事によって支えられております。

普通の鋸ではありません。取りあえず初めは腰を抜かしたものです。


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芯つけて、物をあてがって墨墨。


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ゴリゴリyarikanna_handle_making11.jpg image by mifuqwaiうんうん


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あらあら


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これが、重要。ボンドじゃくりでございます

接着面に、樋(ひ)を入れておくと、むっちゃんこ接着力が向上します。余分な糊もここに一度集まりはみでにくくなります。

中子を入れて割れない柄を作るためのコツ78.9%はここに集約されているといっても過言ではありません。

他、いろいろな仕事に流用できます。あまり人には教えたくないところです。

地味でなんでもないような簡単な仕事が、たくさん寄せ集まって一見難しいと思われる仕事が成り立っているかもしれません。

簡単で、誰でもできるような仕事の手間を如何に縮め、かつ間違いとやり直しを排除し、確実なものとすることが早くてきれいな仕事が出来て、モテル職人さんの要件かもしれません。


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100均カヨ!

三代 光川順太郎さんの鋸で素敵なお肌でひけますので、樋を彫った以外そのまま切り口は一切触らず貼れます。

これはとっても素敵なことです。


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八角面取りマシンです。


続きの画像、どこか行きました・・

探しておきます

2007年11月03日 Category :


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お買い得情報です。
右の際がちょっと難ありでや~す~ぃです。
8600円くらいで出せます

播州鉋鍛冶 常三郎謹製

HKS51ハイス

《際鉋右42mm7寸台》

ちょっと訳有り

刻印・銘きり自由指定可

刻印のある右を沢山作りすぎてしまったとのこと。

台に入れて押さえ入れてお届け。14日max見ていただけますとOK

お見逃し無く 



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