池内刃物銘きりバチコイ!
砥石をお引き立ていただいております、池内さんの小刀類。5分以上の身幅の刃物なら銘切できます。しかも3文字くらいまでなら無料です!
良く英名を漢字でというのが流行りなようで、例えばジョン(John)さんを”序ん”と切っていただいたこともありました。いいものが思いつきません、そもそもこのような試み自体に無理があると思うのです。
おそらく日本語を良く理解してしまえばお怒りになるかと思います・・・
殆ど、青紙を使い冷間鍛造もおこない水焼入れですので良く切れます。
裏鋤と裏押し正確さが抜群!!他ではなかなか見ることはできません。
よって維持管理がらくらく。研ぎのときにありがたさが実感できると思います。
和鉄の使いこなし方も独自のノウハウがあり、いままで小さすぎて捨てていたような釘でも紡ぎあげて鍛え、どんどん大きくして、地金とすることができ、とてもありがたいです。
[参照]
貴重な技術と人材が受け継がれてゆくことを希望します。
福島さんの460g中 火造りしっぱなし八角達磨ちゃん玄翁 キタ!


苦節約半年!
やっと~~~~~デキマシタ。
実にお待たせいたしました。
福島さんの火造りしっぱなし四角だるま改八角だるまちゃんです。
これで叩いたときに角が立たなくなって尚よろしいです。
かねてより最もリクエストいただいていた形です。
今度はなくなっては、粗相だと思いたっくさん誂えていただきました。
面の部分まで敢えて、研磨なしのはたきっぱなしで作っていただきました。
初め四角い槌を、研磨なしで八角まで持っていくにはとっても技術を必要とします。
火鋏でつまんで45度にあたる面の部分を叩いて付けていただくわけです。
研磨いたしませんので一切ごまかしが聞きません。
櫃の廻りは潰れちゃうので控えめ・・・
もちろん赤いうちにすべて片付けてしまわなくてはいけません。
槌を振るう姿を、想像してみてください。手早くかつ一撃必殺のもとでの仕事です。
神技を見ることができるかと思います。
火造りしっぱなし肌によるあばたもえくぼに見えるかと思います。
福島さんの、槌の息遣いそのものではないでしょうか?
よろしくお願いします。
五百蔵さんのYXR7埋木鑿。とうとう観念して誂えていただきました



五百蔵さんのYXR7の埋木鑿です!
今まで無理じゃ!といわれてきましたが、粘り勝ち。
観念して作ってくれました。
身もかなりカーボン入っていて、そもそも忍耐させるような使い方はするべきではないのですが、剛性ありますので、通常の埋め木よりも忍耐してくれそうです。
細かなご要望にお答えしてくれる五百蔵さんでしたとさ。
伊予砥 また違うものでた~
蟻の木のおやまと上尾のおやまを隔てる谷なんですが、名は体を現すがごとく砥石でます。
といっても、蟻の木と上尾の石が谷にコロコロ転がってきているだけのものなのです。
それで色々な石が出ます。
一言で言うと、蟻の木のザックリ目荒な系統の石と上尾のモチモチの感じなものの中間的性質のものがあると思いきや、名倉のような使用感があるものが出ました。
おそらくどこかしらから、ひっそりころんできたものかと思います。
これと同じ感じのものはまだあるか?とご質問いただきましたが、やっぱり私もわかりません。
谷底まで転んだあとのものを捕まえるので、本来の住まいが解からないからです。
かなり目が細かく硬めです。
伊予はくそ石から今回のような研磨力は抜群で、今までのものとずいぶん変ったものが出て、おもしろいです。
また暖かくなったら谷に入って探しておきます。よろしくおねがいします。
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錦帯橋国際シンポジウム (白鷹先生のかいおれくぎ)

錦帯橋国際シンポジウムなるものに白鷹先生のお供として、正午に岩国着。
片道360キロ。会場とても大きく、規模の大きさにまたびっくり!
何故かしら、まん前に先生のよこに席が用意してあり、びっくり。
向学のため、賢い方々の思うところを耳にする機会ですので、念のためネクタイ提げて来て
命拾いしました。
それでも尚、私以外頭が光り輝くお年頃の方ばかりで、明らかに浮いてました。
テレビらしきものや新聞記者とお見受けする方が多く見受けられ、余所見やましてや途中で寝入ることなぞ不可能な雰囲気です。
結果的には強制的に、全身全霊を持って聞き入ることができました。2/3の時間は、米国よりアメリカ国務省の方や、世界遺産登録に携わるフランスのICOMOSアドバイザなるとんでもない方々が、Englishでお話しされておりました~。
アメリカの方の英語は早くって解かりにくいですが、母国語がフランス語などの場合は妙に聞きやすく感じます。でも解かるのは半分くらいまでです。修行が足りません。。。
橋脚、チギリで補強。高さも上がってます
1時から6時前までみっちりでした。
世界遺産のたぶん80%くらいは文化遺産だったと思います。
これは、人の紡ぎ出したものを指します。
残りは自然遺産だったと思います。
私の理解したところでは、文化遺産にはその真実性(Authenticity)を問うとありますがこの単語、目にするだけではぱっとしません。
スペインのビスカヤ橋が2006年世界文化遺産登録された経緯を説明され、これを木造で反りだかわづか約5mで橋間芯々約40mをもぶっ飛ばした我が国の錦帯橋に当てはめて考えて見ませうといったことだと思います。
Authenticは真実のとか本物のといった形容詞で、人類の創造的才能だとかある時代の文化圏においてその価値を際立って示すものを挙げていこうとだとおもいます。
ただ真実性自体、色々な文化圏や価値観の方が同じものを見たとしても大きくその解釈は変わるかと思います。そこも大きな問題。
万人を諭すようなAuthenticityでないと世界的な評価は得られないということになります。
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17世紀、江戸の極初期に未だ鉄橋が存在しない時代に40m級スッパンで飛ばしたという事実は、大いに世界木造文化における傑作です。この時代の石の橋でもなしえなかったことです。人類史上唯一無二。
古今東西の社寺建築にもアーチ構造は見ることができません。
岩国に突発的に現れた、非常に稀有な木造文化。
- 主に、ヒノキ、ケヤキ、松の樹種を適材適所の精神の下配置し、風雪に耐え大きな洪水で橋脚が洗屈されるまでに最大273年間不落を誇りました。
反して、解体再構築の際、以前の古材を転用したり、木造橋ゆえの命の短さに、橋梁の材に関して真実性が薄れるのでは?という考えもあります。
平成の架け替えでは、橋脚高さが1m近くあがっています。
これに対しても難色。
なんと、この論を唱えているのは我が国・・・なんでなんでしょう?
材に関しては、部位に関する材主の選定、形状、構造は創建当時のものを遵守。
創建当時の完成度の高さも伺えます。
ただし、17世紀の方々には想定不可能であったであろう、昨今急速に進む温暖化によって、洪水の規模や頻度に対処すべく、橋脚を上げて橋梁高さを稼ぐことは、岩国の大工職人の架橋技術に見ることのできる無形の内なるものの文化を継承し、これを維持するための技術の現れであるといえるのではないでしょうか?これはとても尊いことだと思います。
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近年にみる新しく興りつつある文化圏が、17世紀の創建当初の工匠たちの橋に懸かる材料の循環利用に対する精神を評価しなければならない時代に至ったともいえます。
CO2を吸収し木材資源をなし、それが永続的に循環利用できるという、最近失われつつある我が国の当たり前だった木材文化。これこそ、これからの人類に対して共通の課題である温暖化について考える人々が評価する文化だと思います。
環境負荷へのリスク管理やマネージメントなぞ、当時の工匠たちは考えもしなかったことでしょう。
おもしろいです。
わずか一スッパン7Tonの木材で60トン(1000人分)の荷重にも耐える、脅威の対重量耐荷重を叩き出します。21世紀の世でも木材に勝る軽量でよく忍耐する材を現実的予算で用意することはむづかしいと思います。石や鉄の橋では100倍以上の目方になります。
木材は適材適所で使えばグレート!!偉大です。
腐ったり、焦げたりしますが、有り余る利点を持ちます。それを受け入れ、うまく付き合う知恵と技術を伝えることが木の文化そのもので、ここにAuthenticityが宿っていてもよろしいのではないでしょうか?
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自然の育む材とそれを利用する人々に宿る知恵や技能といったような無形の文化財を両輪のごとく護り、後世に継承し、これに逆境をもたらす時代の不可逆的変化に打ち勝つため、色々な職種の方達が連携して包括的に錦帯橋を取り巻く環境整備がなされているのか?
これも考えさせられるところでもあります。
白鷹先生のように、信念と情熱をもって鉄鋼会社を動かし1000年でも耐える釘の材料を作らせることから先ずはじめられた工匠は、錦帯橋だけに留まらず、日本の文化財に真実性を残し保全していく上では、常に必要であると思います。無論平成の世だけでは意味がありません。続かなければ駄目なのです。
錦帯橋には、おそらく釘15000本 鎹15000本だったと思います。
もっと身近な事では、木材資源は多くの林業に携わる方々の手を必要とします。
実際には、非常に高齢化が進み林野は荒廃してます。食料自給率がどんどん下がっている日本です。
木材自給率もこれに倣います。
私は、丸を製材するところから習いましたので、枝打ちの遅れで大事なところにいきなり大きな節が出てきたりすることがホントよくあります。丸に鋸を一発入れるだけでも、山に入っている人材が不足しているのかな?と考えさせられるものです。これ以上一次産業が廃れてしまうと良くないかもしれません。
記念にかいおれぐぎ頂きました。もちろん例の鉄でできた釘です。
海外の方の熱弁と考えるところのびっくなスケールの大きさには感銘しました!
灯台下暗しというか、あまり思いもしませんでしたが、日本もいい国ですね。
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伊予砥運搬に危険な罠!スタッコ懲り懲り
先日の1Ton伊予砥原石のにおろしのひでしたが。。とにかく大変でした。
何をやってもだめな日というのがありますが、来ちゃいました。
22日22時。池田インタの2Kmほど北で伊予の石を運んできてくれる運ちゃんと待ち合わせ。
ところが、一時間以上たってもきません。
何度電話しても、南に走ったり東にいったりと言う事聞いてくれず、なんと千里にいるとのこと。
インタからそのままハンドル切らず北に二Kmでいいのですが、時間が過ぎ雨が降ってきて、イライラが募るばかりです。意図的に間違ったのでは?と思うほどです。考えられません。
もう少し若ければぱんち。身も心も丸くなったものです。
明けて0時半ごろお山に着きました。
よっしゃ!鹿さんが罠にかかって暴れとる!とウハウハ喜びもつかの間・・・
ふと下に目をやると。。
Ooops!!! stack!!轍からかけ離れたところにある、二尺ほどのどぶに嵌っちまいました。
「あんたが自分から罠に嵌ってどうするのよ?」
考えられません。
荷物11Ton
車5Ton
こりゃJAFでも出ません。
こいつより重たいブルとかで牽かねばなりません。
時刻は午前一時前。どうしようもできません。
とりあえず、伊予様は山裾で地面まで投げ下ろして、お山の上まで突き上げる他、道はありません。
コリャ雨中の真夜中の筋肉とれーにんぐです。呪われてます。
雨もどんどん本降りになってきて、もやも出るわで前も見えません。
鹿は怒り狂ってこちらに突っ込んでくるわでおっかないし、雨合羽もないし、おパンツまでヌレヌレです。
腹は煮えて仕方ありませんが、寒すぎ!!
このイライラどう晴らすべきか?
携帯の電波も届かないお山の中で、スタッコトラックと鹿と一輪車と運ちゃん親父とみんな仲良く濡れ場です。
これは虚しい!
もうイライラする元気もありません。その代わり血も涙もありませんよ。
今後伊予は絶対伊予で挽いて自分で持って帰ると誓い、トラックと運ちゃんはお山に放置して帰りました。
一刻も早く帰りたかったのです。勘弁してください。合掌
帰宅は3時前。考えられません~
今後おこりうる嫌なことは、これに比べればいいことばかりに見えるかもしれません。
スタッコも楽しい思い出です。
ただ、懲りました。
二代目興光作白鷹翁の包丁尽くし。
白鷹先生の包丁です。現在、伊予型五寸五分を固め打ちしていただいてます。
種類により、青紙と例のスウェーデン鋼1.2Cwt%ほどの高炭素鋼を使います。
出刃は、多少度数下げたもの使います。
ス鋼は経時硬化著しく、焼鈍はもちろん他色々な熱処理技術を要しますが、スキット焼きが入ってシナヤカなよい鋼だということです。
仕上げは、伊予砥程度の生地で上がってます。これでも切れ味と表現するよりも、吸い込みがよいと評されます。刃引きをする楽しみもあります。
機械かたぬきものではなく、はたきっぱなしですので刃渡りは10mm程度むらあります。重ねや身もばら付きあります。
指示された価格表でご案内です。黒打ちの柳は、正味の刃渡りを指します。
伊予型五寸五分
他菜切り・鰺きり等
見た目よりも、機能・性能を重んじる方には、この上ないすばらしい作品。
よろしくおねがいします。