金物マガジンVol12キタ
安平さんより頂いたご報告
![gumie [安平木工グミ柄]](http://farm4.static.flickr.com/3200/3137724623_09104f1204_s.jpg)
な~んじゃこりゃ
と目をひく様な柄です。
グミで出来ていて、4.5寸丈で出節丸太ならぬ出節柄。
安平さんか池内さんが撮影しなさったものです。
先日の樫の割り材でつくった柄も面白いですが、こんなのも良いではないですか?
皮をまくって芯だししていくのが苦労なさるようです。
削りきってしまえば今までの柄ですから・・・
実は、安平材木コレクションにはみかんも乾燥中でございます。
しかし、あぶらぎっていてなかなか乾かんのです。
柄付け職人さんは、鍛冶職のように銘を切る場所すら用意されておらず、縁の下の力持ち職人さんかもしれんです。ならば、形や材で勝負です!!
しかし、色々知恵を絞ってよいものを誂えれば、どんな職人さんでも脚光を浴びる機会はあるはず。
私は、材に関してのブランド化に取り組み、池内さんは、職人にしか出せない知恵を絞り、これからおもしろ~いものを色々考えていかねばなりません。
あ~、リクエストいただき、芯をはずした柄とか口金の楽な据え方とか挙げるといって置きながら、一月くらい放置です。
スミマセン、今年中にはできるかな>?
衝動買いしてしまったのよね。


郵便局の可愛いお姉さんの顔をたまには見に行くのが日課であり、近代製鉄発明150周年切手があったので衝動買い。
ヨコシマな魂もたまにはよい拾い物をするものです。
私は、鉄マニアでも、切手収集家でもありません。ただのヨコシマと申します。
切手にえがかれるものは高炉。
道具でもてはやされている地金の鉄は、初めの量産鉄としての製鉄法でパドル法とか呼ばれるもので生まれたものと思います。
高炉は、コークスだけど、これはまだ木炭を還元剤として使い、熱反射炉のつくる閉鎖的な環境下でパドル(オール、かい)でかき回しつつ空気を送り込みながら、不純物と木炭からの炭素分をも燃やしてしまうというもの 。
燃焼するものが残り少なくなってくると半溶解状態となるので、気泡だらけになってしまうのです。
量産鉄に求められる、剛体として、橋梁等の建設資材として、船舶鋼板として考えるのであれば、発展途上なものであるけれども、日本の道具の地金としてかんがえるならば、気泡が入り混じり結合度の不均一さがかえって、優しい砥石当たりと研ぎやすさを引き出し、この上なく上をもらたらすのです。
当時の製鉄に心燃やした方にとって、この大いなる欠点が、ある場では不可欠なものになろうとは夢にも思わなかったことでしょう。
ただ、この製鉄法は多くの樹木を伐採させ、今のご時勢から見ると森林資源を疲弊させる特にけしからん方法であったもので、次いで化石資源であるコークスと石灰石を混ぜて、字の書き方もそのままである凄く高さのある高炉で一気に高温下で燃焼還元させる製鉄法が今日まで続いております。
熱いままの鉄で一気に圧延までいたるので、質は均質で量産鉄にとっての専らの役割は果たすことが出来ますが、同時に一気に製品にしてしまうという作業方法は幾許かのコークス内のリンや硫黄を孕ませ、中から錆びやすく、新しい間での耐過重性能は格段だけれども、時間軸に対しては特に脆い鉄となってしまうようです。
時代は新しく、便利で住みよい世の中になったけれども人と鉄は悪くなった。
という名言は、聞いたことがるとおもいます。150年の歴史のなかで色々な対価が支払われたのであろうということなのでしょう。
切手に絵がかれたタワーは、近代にさしかかる曙の象徴であり、大量生産と大量消費経済の口火を切るものであったといえるかもしれません。
明治の頃は、わが国にはこの切手の示す製鉄技術はなくて、イギリスからレールやチェーンを輸入する他なかったものでしたが、戦後には転じてわが国の製鉄による輸出が、大きな貿易摩擦を引き起こす程まで成長させた先人の努力というものは生半可なものではなかったと思います。
古代から中世を経て近代までわが国固有の踏鞴製鐵は命の長い和釘を生み、刀の時代を支え、文化・芸術としての鉄を大成さました。
現代では戦後、製鉄産業国家としても復興を遂げ、鉄と鋼の民族と世界に称されることとなったのでしょう。
鉄にとって、単に鉄と記されたり、白鷹先生のおっしゃる鐵は金の王たる哉と記されりと幅広い表現方法が生まれた理由として思うことは、この150年で製鐵の方法が変わったことでも頷けるように純度や鍛え方において品位や希少性が大きく変わってくる金属はないかと思います。
貴金属を初めとする非鉄金属一般には、目方当量でおいくらという価値のラベルが貼られる訳ですが、鉄には鐵も、明治以前における和鉄も、先生の情熱で世に生を受けたSMLC鉄も含まれるのですから、一筋縄には行かないわけです。
法隆寺の釘として1200年間その形をとどめてきたもの、錆び錆で乗ると危ないグレンチングとか車のドア下がボソボソに朽ちてしまっているものを形作るものも、ひとくくりにして鉄と呼びます。だから時としてそれは王と称され、不退転と称され、俗なるものと称され、卑なる金属と称されたりと、色々なのでしょう。
私たちは鉄鉱石のない、おかしな鉄の島国に住んでいるということはどうやら確かなようで、切手の中の女の子が持っている玉はただ単に今から投げようとするボーリング玉?台砲弾?パチンコ玉?それとも玉違いの王?どう考えるかは皆さんの自由です。
イッチョみかん据えてみた。
ということで、一連の仕事を撮っておきましたので参考になればありがたいです。
頭によぎったことを断片的に思い出して、書きなぐりです。
考える愉しみとして取り扱ってください。
考えたり、難儀したことが、出来上がった道具へのLOVEや思い出になると思います。
仕事の速い道具である鋸と鑿を使うには、頭と持ち手を支点として転がって止まるところで鉛直と水へに芯とカネテの基準面を作ってあげると半ば仕事は終わったようなもの。
身持ちも多めに取っておくと鋸の挽き代も取れるし、墨もしよいので、結果速くて正確。
それでこのたびは、鉋は使わず鋸と鑿だけで仕事をしました。
強靭さとしなやかさの均衡とクラッシュハイトを取っても耐締め性が最強な為端割れせず、柄材としてこの上なく上なのです。
加工している時の香りは、樫の薄赤とか芯に近い硬い奴によく似ています。
結構記憶に残る上質な香りかと?
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カツアイしてますけど、要点は、寸法とりに物差しを使わないこと。
芯を出すこと。
芯に対して、大き目の平行の線を引いておいて、メッソをしんじませう。
基本的には、墨は片墨。
折矩で取っておくだけでok。
持ち手と槌頭のところを差金で結んだ線を芯とすると、叩いた時に頭に回転力は働かないてすむ。
持ち手と頭のところからみて重心のあるところを鉛直下に持っていって、そのまま櫃の縦の芯とするということも意味する。探し方は簡単で、据えるところと持ち手のところで2本のエッジを立てて乗せると勝手に出ます。
この辺はこやまるたの木取りと似たようなもの。(束の力点も考えなくてはいけないが、柄の場合はなし)
それを第一基準線として直交で展開して、同じく持ち手と結んで芯とする。
芯を取るのは一見面倒なように感じるが、これを取らないと叩いた時に回転しやすい物になったり、打撃面が常に変な方向を向くことになるので、とても疲れるか、釘を打てばよく曲がる。
今回は、肘より下のほうで打撃面を多用すると思われる、300gの小々江戸型なので、平らな面に対して反り上がりを持つように据えると、肘下でのスナップ効かせやすく、手首の位置が楽なところでおさまる。
鑿hit多様の場合は、肘上で使うことが多いので、どっちに反りを持ってくると楽か考えると?
自動的に据えたくなる方向が見えると思う。
芯さえつけることができれば、こんな感じで、鋸やのみを使って、きわどいところまで一気に取れるので、ソマ角で柄を木取りしてしまえば、本製品の柄と仕込み仕事自体の手間は何ら変わりない。
むしろ、実があまっているので鋸を使うことが出来るので、ソマ角の柄のほうが、早くて正確に仕込が出来る。
みかんの場合思いっきりクラッシュハイトがあって、たたき締めていっても、実に不気味なくらい割れにくい。
絶対ムリじゃ!というくらい大きめに作っても良く入ります。
実際の仕込みは、尻を木槌で思いっきり叩く。空中で軽く握って思いっきり叩くと良く効く。
かなづちはx。
柄の尻が割れるか手を思いっきり叩いてとても懲りる。私は懲りた思い出が多くあります。
木槌ならフルストロークしても打ち損じることはナイ。
慣れると15分仕事です。
柄で釘頭を叩かない限り一生物のみかんの柄。イッチョいらんかえ?
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-01](http://farm4.static.flickr.com/3083/3127728733_a4ddb1e99f_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-02](http://farm4.static.flickr.com/3256/3128557882_a939199883_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-03](http://farm4.static.flickr.com/3196/3127729183_375828e271_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-04](http://farm4.static.flickr.com/3195/3128558342_68c732f54f_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-05](http://farm4.static.flickr.com/3295/3128558546_8301ef9394_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-06](http://farm4.static.flickr.com/3265/3127729827_6080756ae5_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-07](http://farm4.static.flickr.com/3129/3128558926_68f4a886f7_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-08](http://farm4.static.flickr.com/3083/3128559146_a966f1c499_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-09](http://farm4.static.flickr.com/3106/3127730439_5c078f22f6_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-10](http://farm4.static.flickr.com/3252/3127730567_ab8e2b7ff7_s.jpg)
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![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-12](http://farm4.static.flickr.com/3286/3128559896_e411894817_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-13](http://farm4.static.flickr.com/3192/3128560118_85034a1c38_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-14](http://farm4.static.flickr.com/3078/3127731417_317145d0fb_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-15](http://farm4.static.flickr.com/3127/3127731555_7b85b0842f_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-19](http://farm4.static.flickr.com/3284/3128560872_a47379ef09_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-18](http://farm4.static.flickr.com/3117/3128560756_d775826b61_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-17](http://farm4.static.flickr.com/3238/3127731821_75bc4c6d7d_s.jpg)
![Iyo orange wood handle fitting[伊予のみかんの槌柄作ります]-16](http://farm4.static.flickr.com/3296/3127731707_565f94fbd9_s.jpg)
誠にお待たせいたしました。白鷹先生の片刃出刃包丁とスペシャル大仏殿伊予型キマシタ
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-6](http://farm4.static.flickr.com/3129/3119312373_8bdf681a42_s.jpg)
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-5](http://farm4.static.flickr.com/3082/3120139002_78b1b5fec8_s.jpg)
出刃なのに柳のように切れるのは、断面がゴルフのティーのように打ち上げているからか?
これは、研磨整形では採算的に難しいもの。左が裏で右が表。
一見荒々しい作品であっても槌で叩きっぱなしでこの加工の精細さを光の漏れ方で確認できるわけですからこの作品は天才的な技術で、洗練されていることへの確証に繋がると思います。
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-4](http://farm4.static.flickr.com/3256/3119312215_eb2bfce66b_s.jpg)
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-3](http://farm4.static.flickr.com/3186/3119312085_51d8e47be5_s.jpg)
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-2](http://farm4.static.flickr.com/3230/3120138652_61ffd2686e_s.jpg)
![Shirataka RH deba[白鷹先生の出刃165mm]-1](http://farm4.static.flickr.com/3095/3119311929_4dc7fbebfa_s.jpg)
右用片刃5・5.5・6寸の出刃です。各在庫はこちらでご確認ください。
![Shirataka Iyo chef knife[白鷹先生の東大寺大仏殿古鉄製伊予型165mm]-5](http://farm4.static.flickr.com/3251/3119311877_f47c046358_s.jpg)
![Shirataka Iyo chef knife[白鷹先生の東大寺大仏殿古鉄製伊予型165mm]-4](http://farm4.static.flickr.com/3296/3120138380_8bdf840b85_s.jpg)
![Shirataka Iyo chef knife[白鷹先生の東大寺大仏殿古鉄製伊予型165mm]-3](http://farm4.static.flickr.com/3252/3119311645_dd9726cc30_s.jpg)
![Shirataka Iyo chef knife[白鷹先生の東大寺大仏殿古鉄製伊予型165mm]-2](http://farm4.static.flickr.com/3271/3120138210_365e0ea14d_s.jpg)
![Shirataka Iyo chef knife[白鷹先生の東大寺大仏殿古鉄製伊予型165mm]-1](http://farm4.static.flickr.com/3238/3119311441_309957620c_s.jpg)
大仏殿の大仏殿地金の伊予型。左から4個目。スペシャル鉄です。
ご察しがつくお方は、お買い得!!早い者勝ち。
各在庫はこちらでご確認ください。
白鷹先生の包丁ゲット!!はこちら。
伊予のみかんで鉋の台を取ってみたけど。/伊予鉢水盤かい直しました
![revivified iyo bonsai pot[伊予鉢復活]=2](http://farm4.static.flickr.com/3266/3118539622_9a4ef49d79_s.jpg)
![revivified iyo bonsai pot[伊予鉢復活]=1](http://farm4.static.flickr.com/3198/3117710523_7ed1121053_s.jpg)
水盤買いなおしました。それにしてもひのきは、まるで育たぬのにもかかわらず、魚は肥えてきました。
食わせすぎかもしれません。
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-6](http://farm4.static.flickr.com/3292/3117710265_27d70892e2_s.jpg)
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-7](http://farm4.static.flickr.com/3224/3117710385_1f2337c739_s.jpg)
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-5](http://farm4.static.flickr.com/3075/3117710183_2f5025fde8_s.jpg)
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-3](http://farm4.static.flickr.com/3105/3117709865_bcaee49e31_s.jpg)
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-2](http://farm4.static.flickr.com/3030/3118538602_e63b15e7e0_s.jpg)
![Iyo orange tree plane block[伊予のみかんの木の鉋台]-1](http://farm4.static.flickr.com/3125/3118538492_433f42ae7d_s.jpg)
伊予のみかんの木で鉋の台を取ってみました。
腹を楔で割ってそこを基準面に木造り。
硬さはシタバ君で粉が出るくらい硬くて、粘りとしなやかさも最強。
寸六薄か寸四までしか取れません。こんな大きさでも50年クラス。
押さえ溝を作った時のクラッシュハイトは多め。
寸八取りは現実的でありません。
雑木や広葉樹材は、背に力が溜まっているので、ここの言うとおりに木造りしてあげると格段にねじれの狂いが出にくくなります。
それで、芯に近いところから割っていきます。
芯に近い=木裏になってくるので、背になります。
背というのは、人間の背中と同じように腰の曲がった様を思い浮かべてみればよいのです。
勿論、反対に腹もあります。材を人格化してみてあげることが出来る場合が多々あります。
最近では表が多くなりましたが、社寺建築で裏甲にキチャナイ節モミソでも木裏をつかうことも多いのは?
これは、時代の古い本格的なものにおおいです。狂いを見越して荷重に反するような反りの力として操る木取り方になります。
木組みは癖組みとおっしゃるとおり、昔の大工さんは偉大なのです。
無目とか鴨居に木表が内法に入る理由は、木理が美しいと言うのもありますが木表が腹になるからです。背を入れると、真ん中が垂れる事になるので建具が引っかかってうごかなくなっちゃいます。
年輪に沿って木造りする場合材は、人間と全くおなじような曲がり方をしますので、木裏と木表は背と腹と呼ばれるところが出来ます。
鉋の刃口は、腹を使っているのがわかります。
針葉樹は、腹側に力が溜まり、ここの繊維方向で引っ張って縮む力が働くことで腹側に曲がる狂い方。
広葉樹は、背に力が溜まり、ココの繊維方向を押して突っ張る力が働くことで背に曲がる狂い方。
更に、木表と木裏では収縮率のちがいでも同じ方向に狂おうとします。
これは乾燥時の短期決戦的に起こりますが、力の溜まっていることでの狂いは定常的に長期間起こります。
これらの事を考えてあげると、いかにして楔で力の溜まっているところを狙って、いうとおりに割ってあげて木造りするとよさそうであるのか予測できます。
狂う場合でも、二次元的方向にしか狂いませんので修正がとても楽なのです。
いかにして、材の中の力の均衡を崩さずに木造りするか考えてあげるのも楽しいものかもしれません。
製材されているものを木造りする場合は、歩留まり優先で目を切っていますので、長尺になるにつれ古代的楔製材に比べるとどうしても不測の狂いが出ます。
ただ、力の均衡の問題が起因するのか?製材後乾燥進行度の違いによるくるいなのか?狂いの原因もある程度知っておかねばならないと思います。
それで、力の溜まっているほうを手押しでまっすぐにならすと、力のたまる繊維を裁つ事になるので木造り後の狂い方がかなり変わってきます。
ひのきとか杉を押すときは、背の真ん中から押していくのが正解。
ただ、熟練しないと難しいかも知れませんが、慣れると短い定盤でも押せますし、一人押しのときなど楽。
この押し方は真ん中から押しますので、当然自重でたわむ寸法も半分になります。
一般的には腹を押すやり方が主流で教科書的ですが、こっちのほうが簡単で、最低仕上がり寸法が両端に出るので安全です。
仕上がり寸法と材種等相談して、押し方も変えて行かねばなりません。
木造りは、ボーイの仕事と言われがちですが難しく、これがうまくいかない場合、後の仕事全てが上手く行きません。いつまでたっても、体力と精神力を最も消費するお仕事の一つです。
地域初の第三セクター!株式会社街づくり郡中様の地場産品販売所出展決定!!
何度か通って、伊予の砥石と伊豫鉢のサンプルをごり押しした甲斐があったというものです。
惣菜部の方に試用していただき一定の評価と鉢のプリティーさが認められたのでしょう。
YES! we can!!やったゾナ!
年末に納品に行かねばなりません。
伊予砥ものがたりの著者、砥部の山本典男先生や株式会社街づくり郡中様の協力のもと生まれた「郡中町屋物語」伊予砥の集積地、郡中港を擁する町の本。これは、町屋で購入させていただいたものです。
京都とか奈良橿原近辺にある古民家で文化財に入るようなものの修復工事に携わったことがあるのですが、伊予の建物は、剛健で見事な構造材の組上げはとても驚くものがあり、うだつと縦長な奥行きがあって、とても特徴的で稀有な建築だとおもいます。
しかし、地方都市のこのような尊い建物は、どうしても軽視されがちのような感が否めません。
いとも簡単に解体され、その工法と間取りの面白さの記録すら、あまり取られることなく失われてしまい、今風のプレカット建物が立ち並び、街を席巻してきているようです。
四国一の港町。その生い立ちや特殊な区画整理と建物様式の在り方と現在の伊予の街の現状を綴った切ない物語。
写真がふんだんで、伊予砥の事も勿論記載。読むと切ないかも。
![Gunchu Machiya Monogatari[郡中町屋物語]-2](http://farm4.static.flickr.com/3295/3117534071_0610a12d0f_m.jpg)
![Gunchu Machiya Monogatari[郡中町屋物語]-1](http://farm4.static.flickr.com/3160/3117533889_e2e597e040_m.jpg)
![Gunchu Machiya Monogatari[郡中町屋物語]-3](http://farm4.static.flickr.com/3176/3118362906_f9574f6f02_m.jpg)
![Gunchu Machiya Monogatari[郡中町屋物語]-4](http://farm4.static.flickr.com/3212/3118363008_c93e450f00_m.jpg)
伊予のみかんの木で出来上がった 一年干みかんの柄 玄翁柄
![Iyo orange tree handle[伊予のみかんの木の柄ソマ角]-3](http://farm4.static.flickr.com/3179/3114873035_6ca76d0f5b_s.jpg)
![Iyo orange tree handle[伊予のみかんの木の柄ソマ角]-2](http://farm4.static.flickr.com/3215/3114872973_9afac51e6c_s.jpg)
![Iyo orange tree handle[伊予のみかんの木の柄ソマ角]-1](http://farm4.static.flickr.com/3227/3114872855_7ac837f639_s.jpg)
去年の秋に株の皮むきしてあったものですので、一年乾燥物になります。
ソマ角(太鼓状の面付けのこと)で基本的に櫃の向きを大方決めてますので後は芯を打って、削り合わせて、据えて下さい。
画像のもの最長で480mm
最短で300mm
この、年輪の積み方!!半端ではありません。
腐りにくく、硬く、しなやか。
最強の柄です。
世に出なかったのは、
- 太るのが遅すぎること。
- 柄になる様なものを取るということは、木丸ごと駄目にすると言うこと。
レ型の70度角度近いものは、白鷹先生の古代ちょうな用の柄です。
短いところに、刃をつけます。
1.5反刈って10本くらいしか取れなかった貴重品。
伐採しながら探すのが嫌になりました。
皮は浮いてきたので、すぐに取れます。
末に櫃用のソマ角をつけ、上下も裁ってますので、末口最低櫃寸法と長さと好みの曲がり具合で指定してください。イッチョ2400くらい?
直はとてもレアで曲がり方に関しては、希望に添えぬ場合あります。
よろしくおねがいします。
伊予より帰還いたしました。みかんの一番玉で作る原始槌の勧め
![Iyo orange tree mullet head-[伊予のみかんにの木の原始槌頭材]-1](http://farm4.static.flickr.com/3073/3114421387_61fdb96d4a_s.jpg)
![Iyo orange tree mullet head-[伊予のみかんにの木の原始槌頭材]-2](http://farm4.static.flickr.com/3232/3114421479_9dc6cdb1f2_s.jpg)
![Iyo orange tree mullet head-[伊予のみかんにの木の原始槌頭材]-3](http://farm4.static.flickr.com/3106/3114421609_aee7886950_s.jpg)
![Iyo orange tree mullet head-[伊予のみかんにの木の原始槌頭材]-4](http://farm4.static.flickr.com/3129/3114421701_bd5417e2f4_s.jpg)
![Iyo orange tree mullet head-[伊予のみかんにの木の原始槌頭材]-5](http://farm4.static.flickr.com/3135/3115252280_daa07a029e_s.jpg)
下の二つは、うばめかしの原始槌の頭で作ったものです。総重量400と750g
体感では鉄の槌の倍近く効きます。
打撃面が大きくて、万が一お手手を叩いても痛いよりむしろ気もち良いのできっと心のたがが外れるからでしょう。
5年以上愛用してます。
これだけ福島さんの鉄頭槌を販売させていただきながら、殆ど鉄は使わず木槌です。
殆ど400gの奴で戦っておりました。
鉋の押さえを叩く時には、柄のお尻を使ってました。それでかなり四角い柄なのです。
慣れるとメッチャ調整しよいのでお勧め槌です。
作り方はとっても簡単で、ドリルで二回抜いて、鑿で突いて四角く整える!
これだけです。
僅かに長手の方向でテーパーつけてあげて、柄もこれに合わせて作ってあげるとワンタッチ。
小さい原始はんま~は10時の小休止で作ったものです。
ひばの内法を入れる造作仕事で、鉄っ気が少しでも残ると、数年しておばけのような黒いしみがたくさん出来るので、槌を木製に変えるために作りました。
みかんの一番玉というのは、株から一太刀目の材。
製材用樹林では、株チンからジョウ間(3m)くらいで切り捨て、これを一番玉とします。
普段はこの玉はポイされるものなのです。
樹木はもちろん、勾配にあるものが多いですから、アテ(力がたまってて良く狂う材)とか大反りしているものが専らで、その利用価値は低いのですが、特定の方向に対して抜き身でて強靭であるので、適材適所の精神を掛け合わせてあげると、この上ない宝です。
古建築において、軒反り材とか、破風と木取る時には、一番から二番半(7.5m)とか三番(9m)まで一気につなげて採ってもらって、一番の反りをそのまま反りの姿に使います。
木理の美しさは、上の番手に劣るかも知れませんが、耐久性はよろしいのです。
勿論、必然的に反りを持った立ち木の時に近い形で木取りすることになるので、逆に狂いにくいのです。
材の単価も一番玉が3m分入っているので、まともにまっすぐな材を買うよりもとてもお安くなります。
一番玉は、製材してまっすぐな材をとるには非常に不適ですが、こういった使い方ができるので宝になるのです。
みかんの場合は、一番扱いできるものが、半間(90cm)もありませんので貴重品です。
成長は樫よりはるかに遅くこれでも50年クラスです。
画像のもので860gと540g カビはブリーチでとること。
美しい色とお肌のなす木理がたまらんものがあります。これで樹齢50年以上。
イッチョ頭いかがでしょうか?
よろしくお願いします
伊予中山佐礼谷赤海 みかん減反による悲しき伐採完了。チェンソーの素敵なもの
![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-12](http://farm4.static.flickr.com/3195/3114744507_c86d94c6f5_s.jpg)
![Iyo bonsai pot[キンポン作伊予鉢]-3](http://farm4.static.flickr.com/3106/3115571632_350fce8c44_s.jpg)
![Iyo bonsai pot[キンポン作伊予鉢]-2](http://farm4.static.flickr.com/3108/3114744365_9dc5e90639_s.jpg)
![Iyo bonsai pot[キンポン作伊予鉢]-1](http://farm4.static.flickr.com/3248/3114744251_831b144715_s.jpg)
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![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-11](http://farm4.static.flickr.com/3080/3114743973_bea3017391_s.jpg)
四角いものを、八角形~十六角のだるまちゃんに荒取りするときに、感動的に使いやすいのです。
このたび、てもとで同行の方のために用意していたのですが、物凄く力あります。
切断速度は私の骨董のエンジンチェンソーとなかなかいい勝負。
とても180Wとはおもえません。
先端の枝キャッチの鉄片はお邪魔で普段ははずしますが、今回はとても使いやすいです。
仕事によっては、この上なくすばらしい鉄片です。
地面を切ってしまう事もないし、背を使った仕事でキックバックでやられる事もこの鉄片様でなくなると思うので、入門マシ~ンとしてもお勧め。
説明云々よりも使えば分かります。
7000円まででかえるので、絶対買うべし!!!
製材機がない場合みかんの木を、あらまし製材したり、原始槌の頭を好みに整形したりするのにもとてもよろしいものと思います。
とにかく、おもう所を思いのまま書き取ることがやりやすい。天才ミニチェンソーです~。
この90mmブレードからエンジン尺六とか200V二尺弱とかいろいろ持ちましたが、一番ホレタマシーンかもしれません。
伊予のみかんの木伐採。赤い戦車!電導よしみ
![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-07](http://farm4.static.flickr.com/3263/3115571326_64c534ed1b_s.jpg)
![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-05](http://farm4.static.flickr.com/3197/3115571048_1fc95e6202_s.jpg)
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![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-03](http://farm4.static.flickr.com/3224/3115570890_f5353cf58c_s.jpg)
![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-02](http://farm4.static.flickr.com/3258/3115570800_beddd92e58_s.jpg)
![Iyo orange tree[伊予のみかんの木]-01](http://farm4.static.flickr.com/3198/3115570712_817eba3991_s.jpg)
今となっては、実をつけることはありません。
せめて、材だけでも活きる道を見出したいものです。
男は船旅?です。
朝の八時に松山港に到着して、伊予中山佐礼谷赤海のみかん農家様のところにお邪魔して、みかんの木伐採開始です。
一反五ほどある大きなみかん畑で、樹齢50年越えの物が半数以上あります。
昭和の30年代のみかんブームを知るみかんの木。
伊予を永い間、潤してきた黄金樹なのです。
まさか平成の世に、暴落して刈られてしまうとは、夢にもおもわなっかった事でしょう。
みかん農家3代にわたり、慈しみを受け大切に育て上げられた伊予のみかんの木です。
そのまま焚き付けにされてしまっては、あまりにも不憫であり、散財。
これを、道具の柄として、鉋の台として、白鷹先生の古代ちょうなの柄として、活かす道を何とかして宛がってやりたいという思いで、直線的なところが多く取れる所を見つけながら切って行きます。
古代ちょうな用には先生の仰せのとおり、カタカナの”レ”型の形で、角度が70度のものを探して木採りしていきます。
言うのは、容易いけれども自然のもの相手ですので、なかなか見つかりません。
鉋の台を採るには、株チンに近いところから尺3以上真っ直ぐ採らねばならず、絶望的可能性。
しかし、今回のものは特に齢を積んでいるので、太くて面白いものが多いです。
原始人的木槌とか掛矢の頭ちゃんにしてあげると、とても強固であり、美しい木肌と色を呈しかわいいと思います。
株チンの本格的な第二次伐採は、年末くらいでチャンソーの具合がよい物を持ってきたときにがんばろうと思います。
昼に、伊予中山農協まで降りて行って発電機2.5KW搭載スーパークローラー!!!
展示会で引っ張ってきていただいた”伝道よしみ”(本名ですふざけているわけではありません)の納車。
砥石山で谷底から石を運んだり、その場で電気を焚いて石を割ってみたりして、詳しく調査できます。
すばらしいマシ~ンです!
なかおか、一切ノーパンしゃぶしゃぶにも行かず、吸わず、飲まず、(パチンコ玉を)弾かず、(魚を)釣らず、(お姉さんとも)遊ばず忍耐に忍耐を重ね、投資させていたきました。
私の戦闘力を大きく飛躍させるよしみちゃんは、赤い戦車であり当分くびったけで浮気はいたしません。
少し前までは、2.5KWの発電機といえば、一人で持つのがちょっと無理なくらいでかかったのですが、今ではちょっぽりした小さなジェネレータになっているようでびっくりです。
さいはての電気の来ない神社の末社みたいなところまで、2.5KWの発電機を2人で運んだ思い出がありますが、思い出したくない思い出に分類されています。
丸鋸の7型で4/3馬力、100Vの電動工具の定格消費電力の限界が1410wで2馬力ですので、如何に電動工具使い放題か分かります。
キコクに関しては、凶悪無比の印象が専らでしょうが、里親界の神様のような樹木。
当然近寄るとどうしても、背筋に悪寒がはしるわけですが。
この子の近くでおしくらまんじゅうなぞせぬように。
カラタチとか橘と呼ばれます。
みかんちゃんの種をまくと、みかんが出るのではなくて、この子がでます。
脂気があり耐腐食性もあって杭とか道具の柄、そして、拷問用シバキ棒にはなくてはならない恐怖の樹木。
棘は皮膚の中で折れて、そこに芯になって残ったり、定常的にはれ上がったと、、ゆずの凶暴版と思ってください。
こんなものでしばかれたら生きていけません。
昔は防犯の垣根に人気のあった樹木で、暖かな時にでる小さな葉は、アゲハの子供が大好きです。
実は小さく、酸っぱくて食えたものじゃありません。
みかんとか色々な木を接木して、台木にするものでもっと小さい時に接木して、根だけを残し、みかんで支配します。
たまに小さい時に、キコクが勝ってとげとげになることがあります。
この木が柑橘一般にとっての色々と、拷問まで出来る変幻多才なスパルタお母さんと思って良いと思います。
里親制度みたいなものですね。
高丑の柴野さんの真空溶解玉鋼?で鑿試作
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-1](http://farm4.static.flickr.com/3103/3100297356_4fcc593ec6_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-2](http://farm4.static.flickr.com/3198/3100297404_c06ccf1962_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-3](http://farm4.static.flickr.com/3226/3100297484_c134e9ea11_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-4](http://farm4.static.flickr.com/3176/3099464175_a23244b739_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-5](http://farm4.static.flickr.com/3261/3099464225_b6a6c6064d_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-6](http://farm4.static.flickr.com/3070/3099464295_60a341dbd8_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-7](http://farm4.static.flickr.com/3214/3099464351_91959ca289_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-8](http://farm4.static.flickr.com/3208/3099464437_e96671c74f_s.jpg)
![vacum recure Tamahagane chisel[高丑真空溶解玉鋼チェン地]-9](http://farm4.static.flickr.com/3119/3100298038_9a09081db9_s.jpg)
頑張る職人さんの下には、面白いものが集まります。
日立が作るケラを真空溶解させて、穴だらけ巣だらけのものが抜けてなくなるようにして作った鋼。
折り返し鍛錬をしたものよりもカーボン量は当初のままを望めますが、鍛え肌とか不純物の抜け具合はちょっと疑問符つきだということです。
真空の中に入れて赤くすると、中の空泡が潰れてしっかり均一なインゴットになるという簡単なカラクリですが、それなりの専門設備と、多大なコストを要します。
地金は、明治中期製チェン地を用い、磨きの木目仕上げのような柴野さん独特の仕上げです。
本当の玉鋼とはスタートが同じでも、鍛えの時点でまるで違うのでなんちゃって玉鋼ということで認識願います。
カーボン量は白二より低めで1.0Wt%を割るのではなかろうか?とおっしゃっておりました。
柴野さんに、スウェーデンアッサブ」鑿の実用試験のように今回も分けていただいたのですが、私は今年はほとんど大工さんをしておりませんので、お好きな方に託そうと思います。
お寺の天井裏でたまに、のみを発見して、玉とおもわれる物などをよく仕立て直して使った記憶あります。
非常に薄付け鋼であることが多く、研ぎやすくて結構柔らかと言うかしなやかという感想が先立ち、同時に妙に軽く切れる切れ味があって、個人的には物凄く好きでした。
お安くいたしますが、お使いになる方の原稿料差分と言うことで!
もうちょっと元気が出たら、単価等詳細を含め、ココに挙げて置きます
しかし、木成りの摺り合わせは仕上げはなかろうもんよ?とおもいませんか?
せっかくの木目光沢仕上げがあじゃぱ~です。
色なし口金で、気が向けば自分で焼き色付けくらいがいいような?
よろしくお願いします。
白鷹興光先生の釘とか鎹
これだけは、先ず呼んでおいてください。鉄、千年の命 白鷹先生
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先生のお住まいは、砥石山に近く、伊予砥と交換していただいたものです。
錆が浮いているのでお安いです!
折った背のところの肉も痩せさせずに付けているので打ち込みやすいのです。
槌で瞬く間に延べていきます。
天平型。頭は金床の角で叩き出すのです。
八角形整形は、研磨整形でなく鍛造しっぱなしの整形法です。
手早く丁寧な仕事の裏づけです。神技の証明であると思います。
折れ釘や鎹の折れたところの背の肉が薄くならないように、予め棒状に鍛造する時の見越しで、肉を盛っておくのです。
古建築の屋根換えのときなど、折ったところの肉が薄く、破断してしまった鎹を良く見ます。
また、脚の外側は平行に鍛造整形してなおかつ、内側で外に絞るように鍛えてあります。
これが、鎹の脚の要所で打ち込み易く良く引っ張ってくれる鎹になる為の条件です。
これは、量産丸鎹にも言える事で、丁稚の時に建前の前の晩に一生懸命脚の向きの修正した思い出があります。
量が量だけに、たまったものじゃありませんでした。
白鷹先生の知恵を教授した鎹はそれはそれは打ち込むのが楽で、面白いほど引っ張ってくれます。
打ち込む側も、打ち込む際に真ん中をM型に曲げてしまわないように、逆に張り勝手になるようによく考えて打ち込まなくてはなりません。
打ち込む場所は勿論、槌で叩く時の方向や力加減が重要になって来ます。
鎹の打ち方の誤りは、釘曲げの九倍恥かき、暇を出されるというのもあながち嘘ではないのです。
ありふれた金物である鎹は、何でもないような金物に見えますが、作り手と使い手に色々なことを投げかけてくれる金物でもあります。
白鷹先生の鎹を手に取り、自分が打ち込んでみる時の事を想えば、ちょっとした知恵が色々浮かんでくると思います。
ありふれた、何でもないような物に、大切なことは埋もれているのかもしれません。
イッチョどんなモンでしょう?1500円均一です
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