今週の仕事。闘魂大造尺一と燕鋼鉋を使います。
向拝の木負とナント今ごろ隅木の木造りです。
工期間に合うのかな?
帯鋸で割るとこから始めます。時代遅れです
木負足駄欠き。形は茅負ですがヒエン垂木が貫通して通るための欠きこみ。
近世のものの多くは、ここを追い入れとしてヒエン垂木の材も短くて住み経済的ですが、勿論力は無くなり完全はねぎ頼りとなります。
しかし何故今回は中世式?とりあえず豪勢です。。
見え係りは、墨残し奥はバッサリ墨をまたぎます。上ばも総反りですから手で挽く事が現実的。
墨幅が80mm。残して鋸入れて79mmくらい?垂木の木造りが81.5mmくらい?
削って81mm強?乾燥でやせて80-80.5mmくらい?現場で木負との突きつけ面を槌で軽めに叩いて入れて歯ブラシで水つけて膨らましてばっちりムチムチという大方の算段を実現させてくれる鋸がなんと、闘魂大造尺一295mmで一撃。尺一でこの肌と切れ味はにわかに信じがたいかと。お試しください。
大造様がない場合、倍は手間が変わってくる自信あります。大造様々です
欠きの底を平らに取るには、際鉋、五徳鉋、底取り鉋などが流行りで、どないしてとるのか良く聞かれますが、鑿の角で両隅を精魂こめて決めて残った真ん中は鑿で突くなり、平鉋で取るなりすれば、とても捗ります。
勘をつかむまではすこし苦労しますが、金盤でばっちり研いであげて、慣れると刻み仕事で鉋を使う気が全く失せます。
鑿万歳
木負仕上げます
うばめ樫を着た常三郎さんの燕鋼鉋。タングステン6度以上でハイスか?と思われるほどの鉋ですが、檜でも極使いやすさがあります。
うばめ樫は見た目きついですがガチガチで、割り台とすればよろしい台が取れることがあります。
掘る時は泣けますが、今後の台直しの手間が激減。
この燕鋼鉋、少し切れやんでますがここからが永く粘ってくれます。この程度で永く粘り逆も出難く7.4で植えているので、軽く引け艶きれもします。
ある時から急に切れ味終了となって分かりやすい面白い鉋です。
三方仕上。
めっちゃ材料もったいないです。折角軒反りで木造りしてもフニャフニャ歯ブラシ状になってしまいます。残念
手前はYXR鉋。台が厚すぎ・・埋没。
その殆どが小屋の中に入って見えもしない9m隅木は奥まで挿せて小屋と天秤を掛けることが出来る大昔の理想的キドリ。とても切りたいですが我慢です。
この子は両端で八分ずつプロペラ。
ここまでひどいと手押しも押せません。
結局お手手で捻子抜きです。
今週の持てる気力体力は共にここで終了。打ち止め。
昔の職人さんは偉大!
コメント
お疲れ様です中岡先生、Keny Boyです。
わたしも今週から出張に出掛けて 週末に帰省 また月曜から出張という日々を来年一月一杯くらいまで行います!
向こうで借家をかりてくれて 自炊してます 食費に週に二万 交通費に往復 一万を毎回現金で頂いて 至れり尽くせりです! 仕事でバテますので たくさん食べて 21時30分くらいには疲れて寝てしまうので 太りそうです!!
出張先にも複数の工務店から依頼のTELがくるので.困ってます、週末帰ってきた時にやったり、週始めに出張遅らせてやってます、かけもち虫食い状態です!
中岡先生の燕台は どえらいいい味だしてますね マジック書きのような文字も素敵です!
燕鉋を是非流行らせて下さいませ、 こっちでは知ってる大工が1人もいません。。
本日こっちは大雨でしたが外仕事で 鑿差しにあるY×鑿 ガンガンにビシャビシャ使いましたが 錆びません 全く錆びません ビシャビシャの中 良く切れます、柄は石ちゃん薄塗りしてありますけどね!
ではまた奈良仕事進展状況などよろしくです。
m(__)m
Posted by KenyBoy at 2007.12.22 20:54 | edit
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Posted by - at 2007.12.25 20:47 | edit
Keny Boyさま
なかおかです
おせわになります。
なんともよい待遇でうらやましい限り!
私ははなぢもでません。
仕事は今年は打ち止め!
台はすみさしで書きました。まぁ罰当たりです。
yxrマトリクス系ハイスなんでさびにくいですよね。ボードっ気があるところでもあんしんです。
来年は、竹中道具博物館にある丸柱の上に朽ちかけた斗供を載せたモニュメントがあるのですが、これと同じものを奈良に5.6本建てねばなりません。総槍鉋仕上げ・・・
しかし私が見習いのころに買った槍鉋は、最近売り飛ばしてしまいました。
ピンチです、大工さんがいないものピンチです。
来年も大変そうです。
よろしくお願いします。
なかおか
Posted by なかおか at 2007.12.26 12:11 | edit