中世中山 300は挽きました
しばらく一生懸命ひきまして、 300はできた?とおもいます。
16-17日に多治見市の美濃焼き会館でのこぎりやさん主催の展示即売会に向け生産中。是非いらしてください。
16代のころ飛鳥の大棟梁がもっともお気に召したとききます。
どなたさまに感謝すべきかわからんくらい、私は運かよいです。おそらく永くは生きることはできんでしょう。別次元です。
あまりにも素敵過ぎて、私の枕元や食卓にてんこ盛りにして鑑賞しております。今度ばかりはゴリゴリ自慢させていただきまっしょうわい。
こんな感じの砥石様が選別手間はいつもよりかかりますがザクリザクリとでます。他に、鮮血赤ピン一色や緑板も出ます。浅黄は水没のところ にあるのでポンプ入れて電気引かねば不可です。
ホントは付け肌の姿もごらんいただきたいところ。 美しく揃うのです。
天井 戸前 なみと あいさ 敷まで揃うみたいですが、中山の上といえども、同様に巣板の勢いは煮えきっており弱く、巣だらけでサッパリ 使えません。
ところが、運がよいと僅か、巣なしもあります。他にピッチが遠くなって実用のものがあります。
敷きはガチガチで天は例のごとく灰色でつめで削れそうなものもあります。
色物もよく熱変性を受けていて、のうや巣が入ってしまうものもあり、品位は落ちますが、変性がよくかかるからこそ柾と木の性格付けが明瞭 なものとなり、柾からスポンジのように吸水し、そのかわりに木では軟質であっても信じられんほどによく弾くという具合になります。
研磨剤の配列も規則性を持つもので、硬いもので地を挽かそうとがんばっても到底無理です。かつ、不自然な研磨力を持つものもあります。
もう一点、肌から5厘から1分下がりに、本面があって、鍛えの段階で傷の予測精度も落ちます・・これで多くのマルシ(キズモミソチャン) が生まれてしまいました。
赤い帯や木目のように走る環巻も強い熱変性によるものでしょう。これは伊予の木目の生まれと同じようなものと思います。
熱変性が強度にかかると、巣板は散ってしまい没。全層に渡り傷と巣やのうができますが、板目のよいものに変性がかかると、原色系の色鮮や かなものとなり、黄板・赤ピンに梨地がちで環巻もはしり極めてよろしい板が生まれる可能性が生まれます。
何れにせよ、歩留まりはとても落ちます。付け肌整うものを500Kg集めても100取れれば最高でしょう。
そのかわり生え抜きもでるということで、大の極上にあたれば他のすべてが曇って見えることでしょう。山城国砥石全般にその傾向が色濃いで す。
特に中世の中山は、チップなど の現代工具では挽きやすく、削りやすくぶよぶよで粘りある特殊な原石ですが、硬さが拮抗するものである鋼などを布(木目)に当てると、黒 いくそがざくざく出てかなり硬い石に感じます。ダイヤで磨くと「大丈夫かいな??」と思うくらい柔いのです。
ということで、名倉掛りが非常によく、掛けた後では、硬さが信じられんほどに落ちます。H硬度表記をどないして書くべきであるのか?? とっても悩みます。
おつたえするには3+~5++というかんじで範囲表記にすべきだと思います。粒度や研磨力や研ぎ感なんぞ最上位で略でOKです。
新品ではダイヤ400-800#で面をあげたまんまですので、滅法柔く感じますが、しばらく研いで一度洗った後ですと、まったく別物の硬 さに感じることでしょう。
これらのエキセントリックな特性がほかのおやまにはないところで、危険な魅力でもあります。理由は謎です・・柾方向の結合がぬるいので しょうか?
失禁覚悟であたってください。
砥石は、ただの道具で消耗品の端であると考えてます。
芸術的価値のあるもの以外では、数がないからとか、色が卵色だとかの理由で工匠単価からかけ離れたような砥石については疑問に思います。
頁岩完成度(ページ状の石)、付け・肌の整然、熱変性掛かりの妙、傷本数、品物にいたるまでの歩留まり、おおきさ で単価決めます。
石も木材の良し悪しを見るのと 非常に似たところがあります。
上の品位を量産できないとやりがいはありません。
原色系、黄色系、梨地の烈、環巻!潤沢に供給できるようになりました!!!!工 匠方に上が適正価格で渡る日が来ますように。
山城國銘砥の中興の柱としてご愛用いただけるようがんばります。
下の石は、大好きですがこんなもんはただの道具です。私は大工仕事しませんので執着ありません。こき使いたい方がいらっしゃいましたらお 役立てください。よろしくお願いします。
ちょっとだけのせてみましょう。Mid. age Nakayama
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コメント
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Posted by - at 2010.10.09 00:53 | edit