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2007年10月31日 Category :

向拝の虹梁の切り込みです。

お寺や神社の一番正面の目立つでっかい化粧の梁。

八の尺一の十六間(5m弱)三方無地、吉野檜です。

この子一本で、私の車が買えそうな値だと思います。

重い!!これに尽きます。まだ体が痛いです。

毎日、材木と戯れていないととても体が持ちません。どちらかといえば彫刻をさせていただきたかったです。


材は無地の最高ですが、ナント思いっきりアテがあるではないですか!二枚目の画像ご覧下さい。

色が変わっている所、これがアテ。

木も鉄筋コンクリと同じように、鉄筋に当たる繊維筋がセルロースでコンクリにあたるものがリグニン。

このリグニンがタマちゃってるところが、このように変色します。

原因は、育つ過程で色々な外力や自重に対抗する為に、材自体に力を付けさせたもの。

丁度、コンクリ強度を向上させて、負荷に対抗させるのと同じ考えです。

斜面に生える一番玉(株から3m程)はもちろんアテの塊。

傾斜に対抗して、フンニヤリ曲がってよくよく力が溜まってます。

これを見る限りでは、若い時に隣が倒木となってのしかかってきて、対抗する為に頑張ったか、天変地異で痛めつけられたか??分かりませんが、とにかくお若い時に苦労なさって育ってきたという事になります。

アテの込められた木は、とってもかけにくいです。

ポコンと繊維が取れてまくれたり、サクサクスカスカだったりで嫌です。

これを厚めで一枚で切る事ができたら、かなり美味しいであるとおもます。




20071031_1.jpg image by mifuqwai
仕口アリオネとシャチ成5.5寸袖切り前


20071031_2.jpg image by mifuqwai
アテ!


20071031_3.jpg image by mifuqwai
欠き眉(捨て眉)のシタバ削り倒しました。

芯に近い所がクセモノ!真ん中をかなり高く(5厘弱)電気で木造りして、ヘシガンナとして厚めに出してガンガン削っていきました。仕上げも、厚めでザックリで削ったのですが、艶々。

厚めで木理を気にせず逆になるだろうと思うような切りこみ方でも、モッチリ切れて、逆になりません。

相当長い間ヘシガンナとして酷使してましたが、そのまま仕上げに移行できます。

はっきりいって考えられません。

とにかく、初めての使用感でおもしろいです。

・一枚で軽く切れる。

・厚く適当に出しても何故か逆が出にくいし、アテでも素直に切れる!!

・独特の引き感と切れ味。

・繊維に対して斜めに引いても艶でます。

・合金鋼と同等かそれ以上の永切れ感。

・研ぎよい!

今の所、一片のフマンもありません。

玉鋼は、刀匠様の鋼をとして使う機会がありましたが、どれもカーボン低く工具鋼の組成としては難しいと作るたびになんども言われ。何枚か作った刃はプニプニではっきり言って諦めておりました。

去年の春先に、東京の刀工様並びに刀工様と懇意になさっている方の紹介で、刀工様が鍛えた鋼で東方の田斎さんが誂えてみるというという鉋を頂いてみるというかたちになり、今年の真冬に頂いたもの。

10ヶ月近くまった甲斐がありました!!

御三方の御尽力に感謝いたします。ありがとうございます。




071029_2.jpg image by mifuqwai
先日の短い繋ぎ虹梁の袖切りの仕上げ。

繊維に対して斜めに切ると、艶がなくなったり、引き跡でたりしますが、これはステキ!




20071031_4.jpg image by mifuqwai
疲れた。

来週は、丸めていくかもしれません。体力勝負!


 田斎さんに御報告のお電話差し上げ、色々お聞きした所、カーボンは0.9wt%強。

これは、分析に出したという事なので間違いないです。

地金は、長野県の解体鉄橋で明治32年以前製を、少し締めていただいたもの。

鍛えをよくよく行い、工具鋼としての鋼材と成す頃には、とてもカーボンが下がります。

鍛えを行うと、カーボンが下がります。

刀の場合でも0.5%前後と聞きますから、0.9で折り返し鍛錬を執り行い傷を完全に消してしまう頃まで維持するという事は、現実的ではないという事を、刀工様は異口同音におっしゃっておりますが、東京のとある刀工様は秘伝といわれる方法で、鍛えと上げを同時に行う事が出来るとの事。



また、白紙2号は1.0wt%ですので、この0.9カーボン量で工具鋼としての組成を成す事が出来るギリギリのラインで田斎さんは熱処理に於いて非常に留意され、硬め硬めでおこなっていたとのこと。大鉋の身幅で炭素鋼で熱処理するという事は、どの鋼よりむづかしいと聞きます。

勿論リン・硫黄分を有するコークスは使わずというのが田斎さんの仕事で有名な所。

鉄と炭素のみで構成される鋼は、とても不純な元素を吸収しやすく、炉の燃料も木炭等とても気を遣います。

初めの状態で、試し使いで使っていただいたときは、影で打って頂いた物より硬めで熱処理されていたとのことで、刃毀れが確認され、この度戻しをして頂きましたところ、見事に化けました。

玉鋼の熱処理適正範囲は非常に狭く、厳しいものとききますが、道具としてここまで真価を発揮できた鉋は、なかなかないものだとおもいます。



 逆節まみれの材やケヤキなどの広葉樹も削ってみたいです。

二丁目も見てみたいのですが、鍛えられた鋼が・・・なかなか出ません。




 


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